優しくて恐ろしいママから逃げ切れるか…! 『偽りの楽園からの脱出』(SCRAP)の感想
今回は、ルーム型の謎解き公演『偽りの楽園からの脱出』(SCRAP)の感想を書いていきます!
【こんな人にオススメ】
・『約ネバ』が好き!
・追い詰められた状況から脱獄計画を成功させたい!
・仲間と共に困難を乗り越えたい!
・怖いママに怒られたい!(?)
今回参加した謎解き
参加日時: 2019/6/13(木) 20:00
公演名: 偽りの楽園からの脱出
制作団体名: SCRAP
タイプ: ルーム型
制限時間: 60分
チーム人数: 10人
前売券価格: 一般 3,200円 学生 2,700円
(当日券は+500円)
体感難易度: 5/10 (1=超カンタン → 10=激ムズ)
公式サイト: http://realdgame.jp/neverland/
ストーリー
「楽園だと思った世界は、全て偽りだった」
とある小さなハウスで暮らす子どものあなたは、
エマという少女から送られてきた一通の手紙によって
平和な日常が"造られた世界"であったことを知る。「私たちは大人になれない。そんな運命...認めない!」
一緒に暮らす仲間、
そして離れた場所に暮らすエマと協力し、
全員でこのハウスから抜け出すことを決意する。昼夜問わず続く準備。
日に日に厳しくなる"優しい"ママからの監視。
決行の日までは残り僅か...。最後まで仲間を信じ抜き、
1回限りのチャンスを成功させることはできるのか。
命をかけた脱獄計画が、今はじまる!(公式サイトより引用)
今回の謎解きは、コラボもの!
原作『約束のネバーランド』(通称『約ネバ』『ネバラン』)は、週刊少年ジャンプにて連載中、2019年1月にはアニメ化もされて話題となりました。
マンガ
https://sp.shonenjump.com/j/sp_neverland/#/
アニメ
アニメ公式サイトには導入&各話のあらすじも纏まっているので、ざっとストーリーを知りたい人には最適です。(但し、ネタバレ注意)
原作の内容はとても謎解きと親和性が高いものだけに、原作も謎解きも好き、という方も多そうです。
実際、公演は大評判で、現在発売されているチケットは、なんと9月末まで平日も含めてほぼ完売!!
※10月以降開催分のチケットは発売前ですが、公演自体の終了時期は未発表のため、まだ数ヶ月は先になると思われます!
東京の他、札幌・名古屋・大阪・福岡でも開催中で、東京以外なら参加しやすいかも…?
私はコラボ発表をきっかけにマンガを読んだものの、チケットを確保できずにいましたが、運良く謎解き仲間に誘ってもらえました。
既に9人集まっていたグループに加わることになった上、誘ってくれた方以外は全員当日初めましてで、少し緊張しながら会場である下北沢ナゾビルへと向かったのでした…
感想
(以下、ネタバレなしの感想ですが、雰囲気等が分かってしまうのも避けたいという方は閲覧注意です。)
会場に着くとサイン入りのキャラクターボードがお出迎え。
この辺りはコラボならではですね!
開演時間になるといつものように注意事項の説明などがありますが、徐々に作品の世界に入っていきます…
ネタバレになるので公式サイトに情報のある範囲でしか書けませんが、世界観の再現度はこれまでに経験したコラボ謎解きの中でも随一です。
私たちは共に暮らす子どもであり、そこには間違いなくハウスがあり、そして、優しくて恐ろしいママがいました。
ママによる凄まじいプレッシャーを感じながら、圧倒的弱者として必死で運命に抗う体験は、他では味わえないものです。
そんな「体験」が重視されているぶん、他のルーム型謎解きに比べればいわゆる謎のボリュームは少なめ。
ただ、作り上げられた世界に違和感無く謎が散りばめられ、要所ではしっかり謎解き的思考力を求められます。
私たちも、全員謎解きに慣れたメンバーだったためスムーズに進んではいたものの、精神的な余裕は徐々に無くなっていきました。
次々に立ちはだかる試練、襲い来る絶望、刻々と迫るタイムリミット…
果たして結果は…
脱出成功!
73組目の成功チームとなりました!
謎解きの成功はどれも嬉しいものですが、これは格別でした。
特に、ラストの演出は鳥肌もの!!!
作り込まれた作品の世界へ深く深く入り込んだことで、「謎を解くゲーム」は「困難に打ち克つ為の挑戦」となっていて、しかもそれを仲間と共に成し遂げたという事実が、成功の喜びを何倍にも増幅させているのだと思います。
大袈裟と思われるかもしれませんが、これはもう、ぜひ原作を読んだ上で参加してほしい!
(できればマンガ5巻まで、若しくはアニメ全12話、少なくともマンガ1巻orアニメ1話をおさえてから参加した方が絶対に楽しめます。)
コラボものの謎解きは、謎解きらしさが失われてしまったり、逆に原作の良さが活きなかったりと、どちらのファンにとってもウケない中途半端なものに仕上がってしまうリスクもあります。
きっと謎解きに限らず「コラボ」というものの普遍的な課題かもしれませんね。
しかし、この『偽りの楽園からの脱出』においては、見事に原作と謎解きが調和し、それぞれの良さが相乗効果を生んでいます。
是非、コラボ謎解きの大成功例と評される『偽りの楽園からの脱出』で、至高の『約ネバ』体験を!
オマケの謎
まずは前回の解説から。
(まだ問題を見ていない!という方はこちらからどうぞ。)
マス目が5行6列並んでいます。
表の左方に「…」があるので、どうやらもっと続きがあり、しかも右から左に続くもののようです。
このことと、例の「刀」と「学区」が足がかりになります。
右側にある丸は表上の矢印が実線の時に通ったマスの数と対応していそうです。(矢印が点線のところには丸がない)
また、丸の大小や濁点の付き方は、出来上がる単語を仮名表記にした場合のそれらと一致しています。
これらを踏まえると、どうやら表は五十音表を表しており、「実線が通ったマスに当てはまる文字を、矢印の向きに従って順に拾い、丸と同じように文字を小さくする/濁点を付ける」という処理をすれば良さそうです。
問われている緑の矢印は、五十音表上を「す→て→つ→ぬ→ふ」の順に通っています。
このうち、「ぬ」の位置では点線になっており、丸もないので無視します。
また、「つ」に当たる丸は小さく、「ふ」に当たる丸には半濁点がついているので、それぞれ「っ」、「ぷ」となります。
よって、正解は「すてっぷ(ステップ)」でした!
そして、今回の謎です。
解答・解説は次回。では!