なぞときロジック

各記事にオマケ謎ついてます。 読んだら成功率が上がるかも…!?

謎解きでよく見る「〇〇型」って何!?

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昨日、一昨日と2回続けて謎解きイベントの感想記事を書きました。

今日は、そこで出てきた「ホール型」や「周遊型」といった、謎解きイベントのタイプを表す用語のまとめです!

(いつもより長いので、「まとめ」に飛んでしまうのもアリかも…)

 

 

謎解きのタイプって?

最近ではかなりの数の謎解きイベントが開催されていますが、それらはいくつかのタイプに分けることができます。
イベントサイト等で公式に「○○型」という表現が使われることも珍しくありません。


そこで、以下では各タイプの特徴を整理していきます!
(線引きが曖昧な部分もあり、「○○型の謎解き」と言われて大体どんなものかイメージできれば十分だと思うので、小難しい定義論や謎解き史的なものは割愛します。)

 

 

タイプ別の特徴

ルーム型

(アジト型と呼ぶ人もいます。その由来などは早速割愛。)

謎解きのタイプとしてまず挙がるのがこのルーム型でしょう。
ルーム型の一般的な特徴は次の通り。

  • 実際に部屋に閉じ込められ、そこから出られれば成功
  • ストーリーや、スタッフによる演出がある
  • 「探索」要素が多め
  • 同時に複数チームが参加しない
  • 特定の行動と連動する仕掛けがある
  • 60分程度の制限時間がある
  • 終了後解説がある為、失敗してもリベンジ不可
  • 1チームの最大人数は6人~10人程度
  • 価格は3000円程度
  • チケットを(事前に)購入する
  • 一つの公演が数ヶ月〜数年の間、ほぼ毎日開催される

 

「部屋に閉じ込められ、その中で謎や暗号を解き、見つけ出したアイテムを駆使して脱出を目指す」というようなゲームをスマホやPCでやったことのある人もいると思います。

それを現実世界に再現したものがルーム型の謎解きです。

 

マンションの一室程度の大きさの場所に閉じ込められ、そこから実際に脱出することを目指します。(※)

探索」と呼ばれる、部屋の中に隠されたアイテム(工具など)を見つける行動が必要で、謎自体も隠されていることが多いです。

部屋の中で特定の行動を取ることで部屋の状況が変わる(扉が開く、明かりがつくなど)といった仕掛けが用意されていたりもします。

また、それらの特徴から、1回のゲームにつき部屋の中には1チームのみしかおらず、その行動をスタッフ1人以上が常に見ている、というのが一般的です。

※最近では「物理的に部屋から出る」=「脱出」ではない公演もありますが、そのような場合は部屋の中で特定の条件を満たすことで脱出成功となる旨、冒頭で説明されます。

 

ルーム型の魅力はなんといっても「閉じ込められた部屋から脱出する」という非日常的な体験ができること。

「探索」ではカーペットをひっぺがしたり、家具を全部ひっくり返したり、という禁忌をおかし(?)、自分たちのアクションに連動する仕掛けを発動させ、最後には窮地を脱する…

しかも、部屋にいるのは自分たちのチームのみなので、没入感も一層強くなります。

 

一方で、1チームの人数が10人など多いものが通常なので、「謎解きを初めたばかりだし、自分たちだけでワイワイやりたい!」という場合には人数を集めるのに苦労するかも…

(1チーム全員分集まらなくても、その回に集まった他の人・グループと一緒に1つのチームとして参加することは可能ですが、最低催行人数に達しないと開催されない公演もあるので要注意です。)

 

ルーム型には例えばこんな公演があります。

『時空研究所からの脱出』(SCRAP)

https://realdgame.jp/ajito/shinjuku/event/jikuu.html

 

 

ホール型

(ヒミツキチ型と呼ぶ人もいます。その由来も割愛。)

最近では、次の周遊型と並んで最も多いタイプと思われるホール型。

そんなホール型の一般的な特徴は次の通り。

  • 大きめの部屋で席につき、主に机上で謎を解いて正しい最終解答を提出できれば成功
  • 複雑なストーリーや、スクリーンに映される映像・スタッフによる演出がある
  • 「探索」要素はない、若しくは非常に少ない
  • 同時に5〜20チーム程度が参加する
  • 中間解答を提出することで追加の問題を入手したり、(設定上の)状況が変わったりする
  • 40〜60分程度の制限時間がある
  • 終了後解説がある為、失敗してもリベンジ不可
  • 1チームの最大人数は4人~6人程度
  • 価格は3000円程度
  • チケットを(事前に)購入する
  • 一つの公演が土日を中心に数日〜数ヶ月間開催される

 

ホール型の謎解きでは、その名の通りホールや会議室のような大きな部屋で、主に着席した状態で謎を解きます。

初めにオープニング映像や司会者によるゲームの説明があり、その後、机上に用意された謎を解いていく、といった流れです。

 

用意された謎を解き進めるとキーワードなどが現れて、それをチェックポイントへ提出することで次のステップに進む、ということを繰り返し、時間内に最終解答まで提出することを目指します。ステップを進むごとにストーリーが展開する形式も多く、その場合結構な文章量を読んでいくことになります。

制限時間が終了すると解答は締め切られ、その後司会者による解説、成功チームの発表、エンディング、という流れです。

 

ホール型は、ルーム型のような探索の要素がない分、解くべき謎の量は多い傾向にあります。

さらに、オープニング/エンディングの映像やストーリー、司会・スタッフによる演出が凝っているものが多いのも魅力です。

コラボ公演では、原作キャラの録りおろしボイスあり!なんてことも。

 

一方、机上で謎を解いてチェックポイントに出し、「するとこうなりました」という文章を読み進めるという形式が基本なので、ルーム型のように自分たちの行動に連動して仕掛けが実際に動く、といったことはあまりありません。また、同じように謎を解いている人たちが周りに何チームもいるということからも、没入感という点ではやや見劣りするかもしれません。

 

一昨日感想を書いた『NOと言えない勇者』は、ホール型公演に当たります。

https://gokan89.hateblo.jp/entry/2019/06/03/235753

 

いま遊べるものだと、こんな公演もありますね。

(これはまさに音声が豪華なやつ!)

『ドラマチック謎解きゲーム×からくりサーカス 懸糸傀儡脱出劇(マリオネット・エスケープ)』(よだかのレコード)

https://www.yodaka.info/event/1904karakuri/

 

 

周遊型

 (稀にフィールド型とも呼ばれます。)

ここまでの2つとはかなり毛色の違う周遊型。

その一般的な特徴は次の通り。

  • 屋外の特定範囲、若しくは大きな建物内などを歩き回りながら謎を解き、最終解答に辿り着けばクリア
  • ストーリーがあり、スクリーンに映される映像・スタッフによる演出がある
  • 「探索」要素はない
  • 同時に何チームでも参加できる
  • 指定された場所に行き、謎や追加の情報を発見することで進行する
  • 制限時間はない
  • 何人でも一緒に参加できる
  • 価格は無料〜1,000円程度
  • 当日現地で謎解きキットを購入し、いつでも始められる
  • 一つのイベントが平日を含めて数週間から数ヶ月間開催される


周遊型は、広いエリアを移動しながら遊ぶ謎解きです。移動範囲は、歩いて周れるものから、電車移動レベルまで。その性質から、鉄道会社や地域、商業施設などとのコラボ企画も多いです。

指定された場所に行って謎やヒントを得る、それを解くと次に行くべき場所が分かる、といった流れで進みます。(最近では専用のLINEアカウントに解答を送信するようなものもあります。)

謎解きキットと呼ばれる、ストーリーや謎、使うアイテムなどのセットを当日現地に行って入手すれば基本的に好きな人数、時間帯で遊ぶことができます。

制限時間はないので、成功・失敗という概念はありません。自分のペースで解いて、時間がなくなったら後日続きをやる、ということも可能です。

訪れたことのない場所に行くきっかけになったり、いつもとは違う見方をすることで新たな発見ができるのも周遊型の魅力と言えるでしょう。

 

そんな手軽さがウリの周遊型謎解きですが、そのぶんホール型のような映像やスタッフによる演出は基本的にありません。

 

三軒茶屋を舞台にした『謎解き街歩きBOOK 小人の隠れ茶屋』は、この周遊型に当たります。 

 

gokan89.hateblo.jp

 

 

 

スタジアム型

大規模会場で行われる大型イベントの多い、スタジアム型。

その一般的な特徴は次の通り。

  • 野球場や閉園後の遊園地などの大会場を歩き回りながら謎を解き、ゴールに辿り着けば成功
  • ストーリー、映像・スタッフによる演出がある
  • 「探索」要素はない
  • 同時に数百人が参加することもある
  • 指定された場所に行き、謎や追加の情報を発見することで進行する
  • 60分程度の制限時間がある
  • 終了後解説がある為、失敗してもリベンジ不可
  • 1チームの人数に制限がない場合が多い
  • 価格は3,500〜5,000円程度
  • チケットを(事前に)購入する
  • 一つのイベントが土日を中心に数日から数週間開催される

 

一定の範囲を移動しながら情報を集めて謎を解くという点は周遊型に近いですが、制限時間がある点やオープニング・エンディングの映像、スタッフによる演出などはホール型に近いです。

夜の遊園地など、普段入れないような大型会場を貸切にするイベントも多く、人数規模も大きいため、お祭りのうな盛り上がりがあるのが魅力です。

チーム人数の上限が通常ないので、仲の良いメンバー大勢で参加すればワイワイ楽しめること間違いなし!

 

いま遊べるスタジアム型謎解きとしては、閉園後の花やしきで行われるこんなイベントがあります。

『絶望に支配された夜の遊園地からの脱出』(NAZO×NAZO劇団)

https://nazoxnazo.com/despair_park/

また、過去にはこんなコラボ作品もありました。

『リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト 大魔王ゾーマからの脱出』(SCRAP )

https://realdgame.jp/DQ2018/

 

キューブ型

ルーム型のお手軽版といったイメージのキューブ型。

その一般的な特徴は次の通り。

  • 実際に部屋に閉じ込められ、その中でクリア条件を満たせば成功
  • ストーリーや、スクリーンに映し出される映像はあるが、スタッフによる演出はない
  • 「探索」要素がある
  • 同時に複数チームが参加しない
  • 謎を解いて金庫を開けて追加の情報を得るなどして進行する
  • 10分~15分程度の制限時間がある
  • 失敗した際に解説がなく、リベンジ可能
  • 1チームの最大人数は2人~4人
  • 価格は1,000円程度
  • 当日現地で部屋を予約し、自分の順番を待つ
  • 同じキューブが数ヶ月間、ほぼ毎日稼働している


実際に部屋に閉じ込められる点はルーム型と同じですが、部屋の大きさも、プレイ人数も、制限時間も、キューブ型は全てがコンパクトです。

部屋の中のスクリーンで短めのオープニング/エンディング映像を観るものもありますが、スタッフによる演出等は基本的にありません。また、他のタイプと違い、解説が無く同じ謎解きに複数回挑戦可能なことが多いです。

事前の予約やチケット購入は不要なものが一般的ですが、1つの部屋へは1度に1チームしか入れないため、順番を待つ時間が長くなることもあります。


気軽に遊べるキューブ型ですが、その分ストーリーや演出の面では他の謎解きのように凝ったものは少ない傾向にあります。


キューブ型の謎解きは、なぞともカフェ(都内店舗は新宿、渋谷にアリ)というお店に常設されており、主にここで遊ぶことができます。

https://bandainamco-am.co.jp/cafe_and_bar/nazotomocafe/

 

 

その他

ここまでが主な謎解きイベントのタイプですが、「上海型」という言葉も使われることがあります。

特徴としては基本的にルーム型若しくはキューブ型と同じですが、その中でも電子的なギミックの多いものが特に上海型と呼ばれます。

(上海で主流の謎解きのタイプで、他にも海外発の謎解きではこのタイプが多いようです。)


アイテムを正しく配置すると自動で宝箱や扉が開いたり、仕掛けが作動したり、というもので、通常のルーム型以上にスマホやPCで遊べる「脱出ゲーム」に近い感覚です。


都内では、NoEscape(店舗は新宿、池袋にアリ)というお店にこの上海型の謎解きが常設されています。

https://noescape.co.jp/shinjuku/sp/

 

 

まとめ

以上、主要5タイプの特徴を纏めると次のようになります。

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そして、 おススメのタイプを簡単に診断するならこんな感じです↓

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オマケの謎

まずは前回の解説から。
(まだ問題を見ていない!というはこちらからどうぞ。)

gokan89.hateblo.jp

 

矢印の左に並んだひらがなをカタカナに変換してみましょう。
すると、「ハヘロ」、「ウハエ」、「サヘホ」となります。
「ハヘロ」と「ウハエ」を縦に並べてみると、それぞれ「谷」と「 空」という漢字に見えるので、 矢印の右はそのようにしてできる漢字の読みを表していそうです。
同様に「サヘホ」を縦に重ねてみると、「茶」 のように見えるので、答えは「ちゃ」でした!

 

そして、今日の謎はこちら。

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解答・解説は次回。では!